世界的なパンデミックの発生に伴って、金融緩和が世界的規模で実施されています。実体経済の低迷とは裏腹に、金融緩和策による過剰のお金の行先は株や不動産に流れているようです。
2019年末に原油安から起こった株価の低迷は、コロナ禍で底を着くと、その後はコロナ収束とは無関係に、株価は異様な上昇を続けています。すでにコロナ前よりも上昇しています。
図らずも金余りのバブル状態が現在起こりつつあるということです。パンデミックという100年に一度くらいの危機に接して、世界の金融は特異的な反応を示しています。
先進国の政府はコロナ対策として膨大なお金を準備して国内にばらまいています。お金がジャバジャバな状態となっています。
こうした経済の非常時にシニア世代はどのように振舞えばよいのでしょう。お金で持ってお金を稼ぐというロバート・キヨサキが「金持ち父さん貧乏父さん」で説いたお金持ちになる秘訣を実践する絶好の機会なのかもしれません。
お金の価値が下がってインフレになるという懸念がある一方で、企業などの低業績が今後確実に数字として示されることで景気は盛り下がっていく、すなわちデフレ懸念もあると思われます。
こうした状況下において、個人はお金をどのように運営するのがよいのでしょうか。お金をたくさん借りて不動産を有すべきか、現金を株などに変換しておくべきかなどいろいろな選択肢があります。
国内の金融機関では、コロナ禍で被害を被った個人や企業を対象に低金利の融資を国から奨励されているようです。例えば、不動産関係では、日本政策金融公庫が無担保低ゼロ金利の融資(最大6000万円で3年間無利子)を発表しています。この件についてはまた改めて記事にして紹介する予定です。
そうした背景もあってか、不動産価格が高騰しているように見えます。不動産の売却を考えている方には絶好の時期かもしれません。銀行融資が降りやすい状況下なので、不動産価格は当然上昇します。
また、株はどこまで上昇するのか。いずれはバブルが弾けて急降下が起きるのか。実体経済、さらにはポストコロナの見通しを織り込んでいるにしても異常に高騰する気配が感じられるのは金融緩和と過剰流動性によるものに違いありません。
今後の経済動向の予測については、まだ定見というのはないようですが、専門家の見通しなどに注視しながら、個人としてのよりよい行動を探っていく必要があります。今はそんな歴史的に見ても類稀な状況であるということです。