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新型コロナ肺炎の特徴

新型コロナウイルスによる死因は主に肺炎ですが、その肺炎の特徴は症状が急速に悪化して死に到るというパターンが多いようです。つい先ほどまでスマホを見るほど普通にしていた人が急激に容態が悪くなって呼吸困難の症状を示し、人工呼吸さらうには人工心肺装置を装着するしかないという状態になるというのです。

本日付けのニューヨークタイムズの記事情報ですが、以下のような記事が目に止まりました。この記事にこの新型コロナ肺炎に関する考察がなされています。
コロナ「突然重症化した人」の驚くべき共通点 10日間救急治療室で患者を診た医師の見解
シニア世代にとっては重要な情報と思われますのでここに簡単に要約しておきます。

まず、この新型コロナ肺炎は、検出しにくい性質から「サイレント」という形容詞を使って、「サイレント(無症候性)低酸素症」という酸素欠乏を引き起こす肺炎であると米国の専門家には認識されています。

通常の肺炎では胸部の不快感や呼吸時の痛みなどの呼吸障害を発症しますが、新型コロナ肺炎の場合は酸素濃度が低下しても息切れを感じません。しかしその間、酸素濃度が大きく低下しており、中等度から重度の肺炎になっているというのです。

そして、その理由は、新型コロナウイルスは界面活性剤物質を産生する肺細胞を攻撃するという性質によるというのです。この界面活性剤物質物質は、肺の中の肺胞を呼吸の合間に膨らんだ状態に維持する作用があり、肺が正常に機能する上で重要な物質です。

「新型コロナ肺炎の炎症が起こり始めると、肺胞が虚脱し、酸素レベルが低下する。それでも当初は、肺はこの状態に適応し、硬くなることも、液体を貯めることもない。この状態であれば、患者は二酸化炭素を排出できる。二酸化炭素が蓄積されなければ、患者は息切れを感じない。」

「患者は血中の酸素が低下するにつれ、より速く、深く呼吸をするようになる。無自覚に、だ。この無症候性低酸素症とそれに対する患者の生理的反応によって、炎症はいっそう進み、より多くの肺胞が虚脱する。ついには肺炎が悪化して、酸素レベルが急激に低下する。患者が激しく呼吸することで、いっそう肺を傷つけているわけだ。」

「患者の2割はその後、より危険性の高い肺損傷段階へと進展する。液体がたまり、肺は硬くなる。二酸化炭素レベルが上昇し、患者は急性呼吸不全を発症する。」

「目立って呼吸がきつくなり、危険なほどの低酸素レベルで病院にやってきたときにはもう、最終的に人工呼吸器が必要となることが多い。 息切れを感じることなく突然死亡する新型コロナ患者の症例は、無症候性低酸素症が急速に呼吸不全に進展する事態で説明できる(ただし、新型コロナ患者の大半は症状が比較的軽度で、治療なしで、1、2週間で回復しているようだ)。」

そして、この無性候性低酸素症を早期に発見する簡単な方法を提示しています。「パルスオキシメーター」と言って、病院で使ったことのある方も多いと思います。利用者が指先に装着すると数秒で血中酸素濃度と脈拍数を表す2つの数字が表示されます。酸素濃度障害および高心拍数を検知する器具として非常に信頼度が高いものですね。

パルスオキシメーターは、低酸素症の発見、早期治療、詳細なモニタリングに有効で、無症状に近い新型コロナ肺炎の重篤性の診断をサポートしてくれます。英国のボリス・ジョンソン首相の治療にも役立ったとのことです。

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